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ランドセルの歴史は?由来と語源
近年、ランドセル事情は昔と比べて大きく変化しています。以前は「男の子なら黒、女の子なら赤」というイメージがありましたが、いまでは性別に関係なく自分が好きなカラーやデザインを選べるようになりました。ランドセルもジェンダーレス化してきている、といえるでしょう。
早めにランドセルを準備する風潮も広まり、「ラン活」という言葉も定着してきました。現代では小学生になるとランドセルを使うのが一般的ですが、そもそもランドセルはいつから使われるようになったのか気になる方がいるかもしれません。なぜランドセルが、ここまでカラフルになったのかも気になりますよね。
そこでこの記事では、ランドセルの歴史を解説します。由来や語源、カラフルになった理由なども詳しく紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
<目次>
ランドセルの起源
ランドセル工業会によれば、ランドセルの歴史を辿ってみると、その起源は江戸時代までさかのぼるとされています。幕末に輸入された布製の「背嚢(はいのう)」という鞄が元となり、現在のような形状へと変化していったからです。この背嚢は、もともと軍隊で使われている鞄でした。
ちなみに、日本の一般的な通学鞄であるランドセルは背中に背負って使用しますが、世界では手提げタイプやショルダータイプなどさまざまなタイプの通学鞄があります。
【参考URL】ランドセル工業会「ランドセルの歴史」
ランドセルが生まれた明治時代
ランドセル工業会によると、学用品を入れて持ち歩くランドセルの原型が生まれたのは、1877年(明治10年)10月に開校した学習院初等科なのだとか。近代小学校として日本で初めて開校したのは、1869年(明治2年)5月に開校した京都の小学校ですが、通学鞄は特に指定されていなかったようです。
ランドセルの発祥となる学習院は、華族のために設立された学校であるため、使用人が学用品を持ち歩いたり、人力車や馬車を利用したりするのが一般的な通学スタイルでした。
しかし、「学校では皆平等であり家庭環境を教育の場に持ち込むべきではない」という理念から、1885年(明治18年)使用人に学用品を持たせたり、人力車や馬車で通学したりすることを禁止します。
そこで子どもたちが学用品を入れて持ち歩くために採用されたのが、先述した「背嚢」です。背嚢は荷物を背負って持ち運べるうえに、両手が空くため便利だったのでしょう。学習院にはもともと制服があり服装は統一されていましたが、このときをきっかけに通学スタイルも標準化されました。
ランドセルの語源
ランドセルの起源とされる通学鞄は「背嚢」と呼ばれているのに、なぜカタカナの「ランドセル」という名前になったのか気になりますよね。
ランドセルの語源は、背負って使用する鞄を意味するオランダ語の「ランセル(ransel)」です。オランダの軍人が使用する丈夫なバックパックのことをランセルと呼んでおり、ランドセイルと呼ばれることもありながら現在のランドセルで定着しました。漢字で「革袋」と書いて、ランドセルと読ませた例もあるそうです。
語源がオランダ語であり、日本で変化した言葉なので、海外でランドセルと言っても基本的には通じません。ただ、近年ランドセルは海外の大人からファッションアイテムとして注目されているため、知っている方は増えているかもしれませんね。
現在に馴染みのある「箱型ランドセル」の誕生
現在使用されている一般的な箱型のランドセルが誕生したのは、1887年(明治20年)のことです。大正天皇が学習院にご入学される際、当時、内閣総理大臣であった伊藤博文がお祝いとして箱型の通学鞄を献上したことが始まりとされています。
1890年(明治23年)になると黒革の素材に統一され、1897年(明治30年)になると形状(ふたを本体にすっぽり被せる)や寸法(縦一尺一寸、横一尺五分、マチ幅二寸五分)が細かく統一されました。これが現在「学習院型ランドセル」と呼ばれる、一般的な箱型ランドセルの原型です。ちなみに「学習院型ランドセル」と呼ばれる理由は、ランドセルの発祥が学習院であるためです。
ランドセルが広く普及した昭和時代
本革のランドセルは登場していたものの、一般庶民には手が届きづらい高級品でした。現在でも本革の製品は高級品なので、当時はより手が届きづらかったことが推測できますよね。そのため、当時多くの庶民が使用していた通学鞄は、風呂敷や布製の肩掛け鞄です。
両手が空く背負うタイプのランドセルが庶民に広まったのは、戦後の昭和30年代からでした。男の子は黒、女の子は赤が主流で、なかにはアルミ製で緑色のランドセルも販売されていたそうです。
昭和40年前後になると経済も発展してきて、ランドセルが一般的な通学カバンになります。ちょうどこの頃、手に入れやすい価格で軽量かつ水に濡れても本革ほど影響を受けない人工皮革が登場します。人工皮革は価格や特徴の面でランドセルの素材として注目されるようになり、現在でも多くのランドセルが採用するようになりました。
現代におけるランドセル
明治時代には原型が誕生していたランドセル。昭和になると一般庶民にも広まり、現代ではほとんどの子どもが使用しています。
近年のランドセルはカラフルで見ているだけでも楽しめますが、これほどまでにカラーバリエーションが増えたのはいつからなのでしょうか。また、デザイン面で変わった部分はあるのでしょうか。
カラフルになったのは平成時代から
ランドセルがカラフルになったのは、平成に入ってからです。オーソドックスな黒や赤をはじめ、茶色、水色、ピンクなど、さまざまな色のランドセルが登場します。カラフルなランドセルを選ぶ方が増えたのは、2000年代に入ってからです。
ランドセルのカラーバリエーションが増えた理由は、クラリーノの普及が関わっています。クラリーノとは、軽くて丈夫で水に強いうえに肌触りもよく、豊富な色味を実現できる人工皮革です。株式会社クラレが1964年(昭和39年)に世界で初めて事業化に成功させました。
クラリーノは1970年(昭和45年)にランドセル用の人工皮革として生産が開始され、2025年(令和7年)には販売60周年を迎えます。
基本デザインは130年変わらない
現在、一般的に広まっている学習院型ランドセルが誕生してから、約130年の時が経過しています。ランドセルの誕生当時は黒で統一されていたり、男女で色の傾向が決まっていたり時代とともに選ばれる色は変化してきました。
細かいデザインも変化しており、時代によってはかぶせ部分にお花や男の子の絵が描かれたランドセルもあったようです。近年は刺繍やラインストーン、ホログラムが施されたものなど、親世代ではあまり見かけなかったデザインも登場していますよね。
ランドセルの歴史を辿るとカラーやデザインは変化していますが、箱型で蓋をかぶせるという基本的なデザインは約130年間変わっていません。
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まとめ
ランドセルは幕末に輸入された背嚢が元となり、現在では一般的な箱型デザインへと進化しました。基本的なデザインは約130年間変わっていないものの、近年はお子さまへの負担や利便性を考慮した多種多様なランドセルが登場しています。
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