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- トップインタビュー:代表取締役 橋本洋二 [前編]
トップインタビュー:代表取締役 橋本洋二 [前編]
フィットちゃんランドセルをつくっている
株式会社ハシモトBaggageの橋本洋二社長に、
学生カバン・ランドセルとともに歩んできたハシモトグループの約70年の歴史や、
ランドセルづくりにかける情熱をお聞きしました。
―ハシモトグループは昭和21年創業しました。その経緯を教えてください。
当社の創業者は私の父です。学校を卒業して米屋に勤めるか、
鞄屋に勤めるかの選択肢があり、それなら手に職をつけようと
東京の鞄メーカーで修行をしたそうです。
戦後は富山に戻り、学生カバンの製造所を始めました。
学生カバンというと、今ではあまり見かけませんが、
昭和の時代の中高生が使っていた通学用の手提げ鞄です。
創業当初は様々な物資が足りない時代で、
配給の帆布やゴム生地を主に使っていましたが、
その後クラリーノという素材に出会い、
クラリーノ学生カバン専業メーカーとして、
全国の学生カバンの3分の1を生産するまでに成長しました。
―昭和59年にランドセル製造を始めたきっかけは何だったんでしょうか?
全国の中学、高校で使用が指定されていた通学カバンですが、
だんだんとカバンは自由に選んでよいという流れになってきました。
そこで通学カバンというカテゴリで手を付けていなかった
ランドセル製造に取り組み始めました。
―学生カバンをつくる技術をどのようにランドセルづくりに活かしたのでしょうか?
学生カバンとランドセルは、形は違いますが、
何枚も生地を重ねたり、芯材を入れたりするという点で共通点があります。
当社はカバンの加工や組立のときに使う道具づくりが得意だったので、
その技術をランドセルづくりに活かして
オリジナルの道具や手法を編み出しました。
最初は他社ブランドのランドセルを受託製造することから始めたのですが、
なかなか注文がもらえず苦労しました。
しかし、長年、学生カバンの製造において
「高品質なモノづくりと、きっちり納期を守ること」を徹底してきており、
発注元の卸会社や商社などから信頼を得ていました。
ランドセル製造においてもそのことを徹底することで、
少しづつ信頼できるランドセルメーカーとして認められるようになり、
注文も増えていきました。
学生カバンと同じく高品質なモノづくりにこだわってきたこと、
お客様やお得意様に対して、真摯な対応を心がけてきたことが、
現在までランドセルをつくり続けてこられた理由かなと思います。